こんにちは!
たけるから紹介させていただきました、椎名です。1日遅れですみません。
さて、外出自粛が求められて、いつまで続くかわからないという中、日々の生活は、なんだか彩りの欠いた大味の一皿料理のようで、普段の箸のせわしなさが鳴りを潜めていることと思います。
ささやかな彩りに欠けるのであれば、最早彩りそのものに手を伸ばしてみる、つまり芸術そのものに触れてみるのも一興なのではないでしょうか?映画や音楽と、芸術界には様々な刺客が存在しますが、今回は私の好きな文学について、皆さまにおすすめできたらな、と思います!
まあ文学というと嫌悪しか感じないというのは重々承知で、その感覚は甚だまっとうだと思いますが、それはおそらく食わず嫌いもしくは、その時召し上がったものが腐っていたかでしょう。文学は想像以上に自由で楽しいものです。折角のよい機会ですので、この期間普段触れるとこのない文学作品を手にとってみませんか?
そこで、この長い期間に彩りが満遍なく加わるよう、文学になれていない人でも読みやすい長編小説のおすすめをご紹介します!
その1 「城」 カフカ
カフカは「変身」が有名ですが、今回紹介するのは「城」です。「変身」は短いですが、この小説は600ページと少しあって、それなりに長く楽しめます。
この小説の特徴はなんといってもほとんど会話であること。それ故読みやすさは抜群です。
自分の常識が周りと激しい解離を見せたとき、人はどう振る舞い、どう感じるのか。城に着けないという設定だけで、それが見事に描かれた本作は、現代日本において必読と言えるでしょう。
題名が有名で、なんだか厳つい印象を受けますが、これが意外と読みやすくて、かつミステリーであるためエンタメ性も高く、中学生や高校生でも楽しめるのが、本作。ロシア人物名のややこしささえ突破してしまえば、読了待ったなしです。またその人物造形の深さは、普通のミステリー作品にはないドストエフスキーならではの醍醐味であり、圧巻です。
新潮文庫では1000ページ以上あり、読みごたえも抜群です。読書慣れしている方は、他にも「悪霊」や「カラマーゾフの兄弟」もおすすめです。
独特な世界観の村上春樹。その文章は粋であり、そしてすっと頭に入ってくる不思議な読みやすさがあります。村上春樹は芸術と人間性という、モダニズム文学あたり(20世紀)から見られるようになった主題を、心に馴染む筆致で描いてくれます。
中でもこの小説上巻の最後の方、図書館でのジェンダーついての議論のシーンは、何度も読み返してしまうほど、圧巻でした。
最後「豊穣の海」三島由紀夫
これは今僕が外出自粛の中読んでいる本です。まだ奔馬が読み終わったところなので、多くは語れませんが、三島の小説は本当に素晴らしいと思うので紹介しました。(決して読みやすくはないですが)
美しい日本語と、美しい若者の思想と葛藤を読みたい方は是非!
文学は様々あり、うへぇと読みづらい本もたくさんありますが、読みやすく親しみやすい本だっていっぱいありますので、この期間に是非、試してみてください。
次は岸本くんです。外出自粛の中、おすすめの家での過ごし方はありますか?